交換の作法(応用編)

一見すると、名刺交換はごく単純な動作のように見えます。慣れさえすれば、誰にでも簡単に一連の動作が身につくものですが、しかし時々、「どうしようかな」という少し悩ましい場面に遭遇することもあります。

例えば、こちらが名刺を準備していないのに、不意に相手側から名刺を差し出されることがあります。こうなるとなかなか切出すタイミングが難しく、戸惑ってしまいがちですよね。そんなときは一言、「申し遅れました」と言葉を添えて、相手からもらった名刺をポケットに入れるタイミングでこちらの名刺入れを取り出せば、ごく自然に名刺を渡すことができます。

営業回りを続けていると、手元に名刺がないといった事態によく遭遇します。そんな際は「名刺を忘れてしまいました」と言うのではなく、「申し訳ございません。ただいま名刺を切らしております」と言ったほうが、先方に悪い印象を与えずにすみます。もちろん、自社に戻ったらお詫びの手紙を添えて名刺を郵送するというフォローが必要です。

複数の人と同時に名刺交換をする場合は、交換をする人物の順序が大切です。基本的には、目上の人物から順に行えば問題ありませんが、上司や部下と同行している場合には注意が必要です。

まず上司同士、部下同士が名刺交換を行い、それから上司と部下が名刺を交換するというのが交換時のマナーになっています。向かって右側に上司が座る場合が多いのですが、例外もありますから、初対面の人物の地位については事前にきちんと確認しておきましょう。